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HFアンテナ取替 [アマチュア無線]

 HF(短波)160m~10mバンドのハイパワー化を行うにあたり、問題となるのはアンテナの耐電力でした。

先ず160mのアンテナは新設予定だったので、80m、40mのアンテナから検討しました。こちらはコメットのバランと短縮コイルを用いた2バンドの逆V型ワイイヤーアンテナで、耐入力はバランとトラップコイルに依るのでPEP500W(SSB)CW300Wで取替が必須となります。次に30m、17m、12mのWARCバンド用がナガラのロータリーダイポールTD-1230Sでこちらは耐入力3kWSSB、CW2KWなので余裕でクリア。他に使っているのが20m、15m、10mのナガラHX-330トライバンダー3エレで耐入力は1kWSSB、500WCWなので500WへのQROなら何とか使えそうなのだが余裕はあまりなさそう。このHX-330は上げてから25年以上経っていて、使い始めた時は比較的広帯域にSWRも低く、ゲインは高い方ではないが使い易いアンテナでした。ただ最近は20m、10mのSWRが悪化していて降雨があると特性が変わったりしていたため、地上高を下げてスタブを新しいものに取り替えたりしてみましたが、一向に改善されなかったため、トラップコイル辺りが不良と思われました。多少SWRが悪くともトランシーバー単体であれば内蔵のオートアンテナチューナーを使って運用は何とか可能ですが、古いTL-922ではSWRを良くし、送信電力の吸い込みを良くすることは必須なので、取替を行うことにしました。


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 上の写真が取り替え前の様子で上から2m/70cm DIAMONDO X-300 18mH、6m クリエイト6エレ八木17mH、WARC BAND ナガラTD-1230ロータリーダイポール 16mH、10m、15m、20m トライバンダー3エレ HX-330 15mH、40m、80m 逆V 15mH の順です。

結局、トライバンダー3エレを同じナガラ製TA-341 4エレ八木 耐入力3kWSSBのアンテナに取り替えることにしました。若干、回転半径も大きくなり重量もありますが、HX-330も軽量な割には日本海から吹く強烈な冬の季節風にも耐えたので、丈夫なTA-341を上げることにします。この他、一番下のワイヤー逆VもクリエイトのV型5BANDダイポール330V-2(耐入力は一番低いところで80mで800W CW他は1kW CW)に取り替えて地上高もタワートップ18mHとし、タワートップに上がっているVUのGPをタワー中段の地デジTV用八木の位置(10mH)に設置し、TV用八木は平面アンテナに替えてタワーの7m位の弥彦山TV送信所が見通せる場所に移設することにしました。

新設HFアンテナは近所のHAMショップに同軸ケーブル等工事材料ともども注文し、工事も現アンテナの撤去も含めてお願いしました。ショップと打合せを行った結果、工事は冬が来る前の11月上旬頃に行えるということでした。

工事前の事前準備として、先ず40/80m用逆Vを撤去しました。また、ついでに160mのスローパー用に自作ソーターバランと同軸を布設しました。

その後、地デジTVアンテナを撤去移設を行うため、近所のホームセンターでDXアンテナの23素子八木相当の平面アンテナを買い求め、地デジの1番のユーザーとなるXが不在の時を見計らって工事を実施しました。

平面地デジアンテナはTV送信所方向のタワー主材にステンバンドで2箇所を固定しました。

工事は11月3日~4日にかけてショップの方2名で工事が行われました。タワーにはモーターエレベーターがついているので、工事がしやすいようにアンテナを出来るだけ下げて(屋根にかかるため1番下のトライバンダーで8mまでしか下ろせない)行いました。先ずVU帯のGP移設する作業を行い、その後330V-2の組み上げ設置です。GPの同軸ケーブルは8D-SFAを使っていますが、空中線高さは8m程下がりましたが同軸ケーブル損失が少なくなったせいかあまり飛びや耳は変わらない感じです。330V-2にはアンテナチューナー部が有りこれにより80m、40m等の広帯域化を行っています。そのためこのチューナーには切替のモータースィッチやリレーが入っていてシャックとの間に7芯のコントロールケーブルが必要です。調整はチューナー部のコイルの疎密調整やエレメント先端部の長さ調整で行いますが、私の所ではエレメントは「長さ標準点」にした結果、」ほぼ全バンド

特に調整無しで大丈夫でした。このチューナー部の箱の「蓋」部分は樹脂で開かないよう固定できますが、冬の強風で開いても困るので、手持ちのボルトで固定しました。またコントロールケーブルには誤動作を防ぐため、パッチンコアを複数個付けました。2日目はHX-330の撤去とTA-341の設置を行いました。

TA-341はHX-330と比べると重量があるせいかエレメントも太くて頑丈な感じです。

330V-2もTA-341もショップでの作業前にテナコート等の下準備もしてもらったので、ひょっとして私の寿命よりも長く使えるかもしれません(笑)。


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工事後のアンテナ風景です。

上からクリエイト330V-2 18mH、クリエイト 6m6エレ八木 17m、ナガラTD-1230 16mH、ナガラ TA-341 15mH、その下にほとんど見えませんが0.8mmのEC線をエレメントとした38m長さのスローパーが張ってあります(垂直に近い斜め部12m+家の周囲26mを4m高さにはってある)。

これでHFのオールバンドほとんどの帯域でVSWRが1.5以下となり、高耐入力化を実施することができました。これからが大変ですが、総合通信局に提出する書類作成、コモンモードフィルタ等インターフェア防止のための各種対策を行って行く予定です。来年中の1kW化を目指そうと思います。ちなみに以前ここで書きましたが、500Wのハイパワー化はやめました。その訳は、いろいろOMさんにご意見をいただいたところ、取りあえずフルパワーで免許申請し、通常ハイパワー時はドライブ入力を抑えて400~300W位で使ったほうが良いと聞いたからでした。よく考えるとその方がトランシーバー本体ファイナル部分を軽く使うことができるので、結果的にパワーを1KWとする方針に変更した次第です。これでハイパワー化に向けた形は8割方できたので着々と進めていこうと思います。

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