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1本のマイクを4台の無線機で使う [アマチュア無線]

実は一昨年の7月頃、標題と同じマイク切替器を製作していて、最近まで使っていました。以前のものは1本のマイクを3台の無線機に切り替えて使えるように製作したものです。ところが使う無線機によっては、雑音や回り込みのような現象が起きて、結局、1本のマイクで、まともに使える無線機は1台のみという状況となっていました。当初は高周波の回り込みではと推測し、パッチンコアを付けたり各機器のアースを共通にしたりといった対策をしました。しかし、ある程度は改善するものの、依然として雑音が残ったり音声が歪んでしまったりしていました。


ある日、何気なくインターネットのウェブサーフィンをしていると、JI1ANI局のブログに興味深いことが書いてありました。それはマイクの音声を各無線機に切り替える回路でグランド(接地)を共通にすると、グランドループが出来てしまい、それで雑音や送信音声が歪んだりする現象が起きるといった内容でした。それを見たときに、そういえばバイクモービルでナビと無線機を共通グランドで使ったときに、無線機で送信すると喋っていないのに「ゴォーー」という音が送信されて全く使いものにならなかったということがありました。この時はネットで調べた結果、グランドループであると認識し、グランドループ対策フィルタなる物をアマゾンで購入して挿入してみました。結果はピタリと雑音等は止まりました。ということで、今回はグランドループ対策を行ったマイク切替器の改修を行ってみました。といっても、ほとんどJI1ANI局のブログを参考に改修を行っただけです。

1MIC4RIGブロック.jpg

これが回路構成図です。以前のものは3台の無線機にマイク入力を、その都度切り替えていて入出力グランドは共通でしたが、今回のものはマイク出力を四つのアンプに分配し、それぞれの出力を600:600のトランスを通して常に各無線機に出力し、グランドループを断ち切っています。切り替えるのはプレストーク情報だけです。

1MIC4RIG_2.jpg

上の写真の中華製ヘッドホンアンプを改造して使います。参考としたJI1ANI局ブログにあるものと同じ製品です、このアンプはステレオアンプなので片側の左側 のみを使い、右側入出力はアースに落としておきます。電源は付属のACアダプタから取ります。

1MIC4RIG_3.jpg

改造前のアンプ中身です。各出力のステレオジャック4個を外してシャーシと絶縁するタイプのピンジャックに取り替えます。その空いたスペースに600Ω:600Ωの表面実装用のトランスを取り付けます。

1MIC4RIG_4.jpg

改造後の状況です。トランスはピンジャックの大きさと比べてもらえれば判りますが、かなり小さくキャラメル大です。

1MIC4RIG_6.jpg

マイク切替器部分です。左からPTT-SW、マイク入力8ピンコネクタ(AF入力、PTT、DC8V)、マイク(PTT)切替SW4接点、マイク出力ピンジャック(→ヘッドホンアンプ入力へ)、切替表示用LEDは3台→4台となったので1個増設(1番左側)しました。

1MIC4RIG_5.jpg

マイク切替器裏側です。1番左側のピンジャックをPTT用で増設、他の4ピンコネクタは既設でPTT情報のみのため2ピンのみ使用。その隣は外部PTT-用ジャック、マイクDC用ACアダプタジャックとなります。

1MIC_4RIG7.jpg

改造が終わり、本システムを設置しました。マイクはアスタティックシルバーイーグル(内蔵アンプ改造、DC外部電源改造)を使い4台の各無線機に接続しました。各無線機は、それぞれマイク入力の大きさが微妙に違っていて、マイク単独出力では大きすぎたり小さすぎたりしてましたが、ヘッドホンアンプにより、それぞれの無線機入力を個別に調整できて便利です。各無線機のモニタ機能でモニタしながら調整しました。実際にオンエアして各局よりリポートをいただきましたが、ダイナミックマイク等に比べて音域が狭い感じで聞こえるというリポートもありましたが、シルバーイーグルはダイナミックマイク等と比べて無線やっている感があって気に入ってます。

最後に改造の参考とさせていただいたブログ主の音創り研究会のメンバーであるJI1ANI局に感謝申し上げます。

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TS-990S復活 [アマチュア無線]

昨年12月中旬に送信出力低下のため、ケンウッドサービスセンターに修理依頼していたTS-990Sの修理が完了し、1月中旬にヤマト運輸の宅急便で送られてきました。重さ30kg近い荷物を宅急便の配達員さんが一人で抱えて届けていただきました。感謝感謝です。問題はその後です。私のシャックは2階の部屋なので、この重い機器を運ぶのは、私一人では無理です。8年前に購入した時は一人で搬入したのですが、2年前に椎間板ヘルニアになり手術入院したため、こうした重いものを一人で運ぶなどは自殺行為です(笑)。そんな状況なので「力持ち」のXに協力してもらい、何とかシャックに運び梱包を解きました。中には修理伝票と交換されたMOS-FET 

VRF150が入ってました。

VRF150_TS990.JPG

交換されたVRF150の片方が不良だったようです。2個のMOS-FETの特性が揃っていて所用の性能を発揮するものなので2個とも交換となりました。刻印を見るとMALAYSIAと書いてあります。修理伝票には修理明細が記してありました。輸送費、税別で諭吉さん5枚でした。部品代、工賃技術料それぞれ半々といった内容でした。元あった位置に据え付け、各バンドの電力を測定しましたが定格どおり200Wの電力となっていました。メーカー発送時に工場出荷時の設定にして発送したため、時刻設定をLANコネクタを接続し、NICT日本標準時と同期させるなど、各設定を行いました。ついでに各バンドの出力をリニアアンプと接続するバンドはSSB、CWを80W、データを50Wにリミット設定しました。160m、6mはリニアアンプから出力しないためMAX150Wとしましたデータは100Wとしました。こうすることにより、ファイナルMOS-FETの負荷を出来るだけ軽減し、今回のようなトラブルを防げるかなと思います。結構、FT8等でトランシーバ単体でフルパワーを出している方が多いと思いますが、これはファイナルの素子に相当なダメージを与えるようです。リニアアンプでも真空管以外は同じようにダメージとなるようです、理想的には4分の1以下の出力がいいようです。

実は私のリニアアンプもFT8の運用を考え、タフな真空管リニアアンプを選びました。いえ違いました

単に最新型のリニアアンプを購入する資金が無かっただけです。とは言え真空管リニアアンプはバンドを替えるごとに手動で調整が必要だったりしますが、それはそれで味が有りいいと思っています。

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TS-990S送信出力低下 [アマチュア無線]

TS990S_Eagle_Padle.jpg

12月17日の日曜日の午後、今の時期はコンディション的には良くない6mバンドで電波を出そうと思い、

TS-990SのバンドSWを50MHzに切替えて、アンテナの接続を確認、7エレ八木の指向方向を30度に向けてオートアンテナチューナーのボタンを押してチューンを取りました。「あれっチューンが中々終わらない?」

強制的にチューナーSWをオフとしました。CWモードにして10Wの低出力設定とし、キーダウンしました。

TS-990S(以下990)のパワー計の値がほとんど0Wで振れません。SSBモードにしてもパワーは出ていない様子です。念のためアンテナ接続をANT1(普段はANT2)とし50Ωダミーロードを接続し、CW送信してみましたがパワー計の値はほとんど0Wでした。試しにダミーロード接続の状態で15m、12m、10mでもCW送信で送信出力のチェックを行いましたが、パワーは出ているけれど、かなり低下している様子です。

2016年3月購入から7年余り、そんなに酷使してきた覚えも無く、昨年からはHF帯のみではありますがリニアアンプを使っての運用で、励振電力も50W以下で運用してきたので、こんなに早くファイナルMOS-FETが駄目になったのかなぁという思いです。未だ原因がファイナルの石と決まった訳では無いと、気を取り直して今の状況を調べてみました.各バンドの最大出力をダミーロードを接続し、調べてみました(値は990のメーター値)。

 1.908MHz  200W

 3.510MHz  150W(一瞬、200W近く出るが断となる。安定する値は、この値)

 7.020MHz  140W

10.120MHz  125W

14.030MHz   75W 

18.075MHz   60W

21.010MHz   55W

24.900MHz   30W

28.030MHz   30W

50.020MHz   0.2W QRPpです

こんな感じでした。明らかに990の状態は異常なので、明日、18日月曜日にKENWOODサービスセンターへ発送するため、梱包に取りかかりました。ラックから取り出して元箱にいれましたが、28kg近くの重量は重かったです。今回、簡単に取得したデータを記載した修理依頼書を同梱しました。受付サービスセンターは、新潟市であれば車で運べると思い、HPを調べてみましたが、無線機器は横須賀で受付とあったので18日午前中に宅急便で発送しました。多分、「退院」してくるのは、早くても来年1月になると思います。990は私の生存中は壊れないと思っていただけに残念です。シャックでも存在感を示していただけに、今はラックと私の心にぽっかりと穴が空いた状況です。正月恒例のQSOパーティーは、FT-100MPやIC-7100Mでオンエアする予定です。

FT-8もIC-7100Mのみ出られますが、出力が小さいので期待出来そうにありません。

990の戻って来るのを待って、戻って来たら本当に一生ものとして使おうと思います。

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スィッチング電源の修理 [アマチュア無線]

23年前に東京秋葉原で購入したスィッチング電源アルインコDM-330MVをIC-7100Mの電源として使ってました。最近、ローカル局と2mFMでQSO(交信)中に、この電源が送信中、突如、ダウンしてしまいました。

DM330MV_6.jpg

     ー23年経過しているDM-330MVー

ただ、送信を止めて受信状態では復旧するので、送信時に大きな電流が流れると出力断となるようです。

試しに2m(144MHz)で出力1W程度で送信すると、問題無く送信出来るので、出力制御のトランジスタが怪しいと睨みました。

DM-330MVはスイッチング方式、小型軽量の30A直流電源で、ユーザーも多いこともあり、オークション等でも多数見かけます。ネットで検索すると回路図を入手することが出来ました。

回路図で確認すると出力制御トランジスタは2SC4157が2個使われていました。この2SC4157は既に廃番となっているため、似通っている規格の2SC2749をネット通販で見つけ、若松通商から@513円で2個購入しました。

部品が届き、早速、修理に取りかかります。前後のパネルは、それぞれ4個のネジを外します。電源電圧、SW周波数調整つまみは引っこ抜きます。

DM330MV_5.jpg

底面パネルを後部端子取り付けネジ2箇所を外した後に、底面片側の切欠部分にマイナスドライバー等をあてがいパネルを放熱ケースから外します(これがぱっと見では判りません)。

DM330MV_4.jpg

取り外した後です。

DM330MV_1.jpg

底面パネルを外すと基板が現れます。基板を固定するネジ、ブリッジダイオード、トランジスタを放熱ケースに固定するネジを外すと基板が外れるので、該当の電圧制御トランジスタ2個を半田鏝と半田吸い取り線で外します。

DM330MV_2.jpg

下側の中央と右側のトランジスタが交換する出力制御トランジスタです。

DM330MV_3.jpg

外したトランジスタです。回路図と異なる2SC3306が付いてましたが、調べると2SC4157とほぼ同じ規格でした。後は新しい2SC2749を2個取り付けて各ネジを元の場所に取り付けます、前後のパネルとツマミも取り付けます。この時POWER、PRESET、PROTECTの各表示LEDとパネル穴を合わせる位置調整をします。

最後に出力制御トランジスタを交換したため出力電圧の微調整を行います。電圧調整VRプリセット位置で当初、

13.40Vでしたが基板上の半固定VR6を調整し、13.80Vとしました(電圧はサンワのデジタルテスターCD732で測定しました)。後は底面パネルを元に戻して完了です。出来れば数アンペアをランプ等の疑似負荷で消費させて、問題の無いことを確認するべきなのですが、私の場合は以前と同じIC-7100Mの電源として使い、実運用で問題の無いことを確認しました。144MHz50W、430MHz35Wの各フルパワーで数日運用しましたが、全く問題無く使えています。


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HF500W変更検査受検記 [アマチュア無線]

 HF帯3.5MHz帯~28MHz帯(WARCバンド含む)の200Wから500Wへの変更申請を1月中旬に電子申請で行い、変更許可通知書を2月20日付けで受領しました。直ぐに試験電波発射届を提出し、3月下旬に電波障害調査、リニアアンプの指示値から算出した電力測定、通過型電力計による測定(参考)を行い、4月中旬に工事落成届を臨局検査手数料1万1千6百5十円分の収入印紙を貼付のうえで提出しました。8月中までに検査を受けることができれば良いかなと思っていましたが、5月半ば過ぎに信越総合通信局無線通信部の方から6月上旬に検査を実施したいので日時調整をしたい旨の連絡があり、6月7日13時前から検査を行うことになりました。

当局の500W設備の構成です。


TS-990S--CMFーLPF--FL-2100Z--CMF--LPF--ATU(LDG AT1000ProⅡ)---各アンテナ


Shack20230608.jpg 

これが今回検査を受けたシャックの状況です。

FL-2100Zは200Wで使っていたときから単相200Vの電源で使っていて、電源ラインにはコモンモードのチョークを挿入してあります。今回のパワーアップに備えてFLー2100Zは、プレート電圧を1200Vから2400Vに戻し、バイアス電流の再調整を行いました。

当日は12時30分過ぎに3名の方が長野ナンバーのバンで来られました。このうち1名の方は運転手の方で、自宅には、技官1名、事務官1名の2名の方が入られました。まず、車に積まれた各種の測定器を自宅シャック内に運ぶ作業から始まりました。測定器の種類は、想定していたより多く、周波数カウンター、簡易スペアナ、バードの通過型電力計、ダミーロード、電界強度測定器、方向性結合器(ー60dB、-20dB結合コネクタ付耐圧1.5kW)、各種ケーブル等でした。その他、連絡用の携帯無線機を用意されていました。

先ず、主任検査官と思われる技官の方が「これからアマチュア無線局JA0GSOの変更検査を実施します」と言われ検査が始まりました。こうした無線局検査は、現役勤務の時代に何度も立ち会いや測定を経験してますが、業務局の時とは違う緊張があります。


1 最初に今回の変更に係る機器の構成について説明を指示されましたので、説明を行いました。

2 周波数、電力測定

 7100kHzの指定周波数で実施。FL-2100Zとダミーロードの間に方向性結合器を挿入、周波数カウンターで測定、-数Hzの偏差を確認、電力測定は簡易スペアナのレベルで計算、534W。バードの電力計は出番無しでした。

因みにダミーロードも総通さん持参のものでは無く、当局保有の油冷ダミーロードを使用しました。

3 スプリアス測定

  7100kHz、28850kHzの指定周波数で実施。測定したポイントは各種フィルタを経由したATUからの出力にダミーを接続して測定、本来のスプリアス帯域、帯域外のスプリアスでは無く、第2高調波、第3高調波各レベルを測定、各レベル共に規定値以下であることを確認。

4 電波防護指針に基づく電界強度測定

  28850kHzの指定周波数にてCW最大出力で、試験電波を4エレトライバンダー八木で電波を送出。

 事務官の方が電界強度測定器を持って屋外で測定、用意された携帯無線機で連絡を取り合い、電界強度が規定値内にあることを確認。

5 電波障害調査(自宅TV、ラジオ)

  7MHz帯、28MHz帯にて最大電力でCWの試験電波を送出、地デジTV、ラジオAM。FMに障害の無いことを確認。

6 電波障害調査(他家TV)

  予めアポを取ってお願いしてあったお宅の地デジTVを5項と同様に携帯無線機で連絡を取りながら確認。

 障害が無いことを確認しました。

以上が概ねの検査内容です。当初、予想していた他局とのQSO実地はありませんでした。

 最後に指示事項なし、検査合格ということで検査結果通知書と新しい免許状の交付を受けました。

新しい免許状が交付されたので、旧免許状を返納しました。

R50607免許状500w.jpg

今回、交付を受けた免許状です。


ここまで2時間余りでしたが、あっという間でした。検査を受けながらも、時々、無線に関する雑談もしたりして終始和やかな雰囲気で、且つメリハリをつけて受検出来ました。

 最後は検査官の皆さんを自宅玄関でお見送りいたしました。なお、この日は当局1局の検査対応で長野市から来られたようです。長野市から当地までは、高速道路を全線使用しても片道3時間程度かかるので、この後で宿泊し、他の予定が組まれているのかなと思いましたが、そうでは無かったようです。

信越総合通信局の担当官の皆様ありがとうございました。 




       


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6mバンド八木アンテナ交換 [アマチュア無線]

昨年(2022年)の夏にタワーのエレベーターでアンテナを昇降途中、突然、チャリーンと物が落ちる音が!何だろうと辺りを見渡すと1m余りのエレメントが落ちていました。我が家の猫の額よりも狭い庭の隅っこに落ちたので、建物や人身に被害は無く良かったです。上がっているアンテナを確認すると、50MHz用6エレ八木の反射器片側がありませんでした。何回かアンテナの上げ下げを行っているうちに、振動でエレメントを接続しているタッピングビスが緩み、エレメントが脱落したようです。アンテナ自体は輻射器に問題無く、八木アンテナとしては使えませんが、反射波もほとんど無く、送信可能なようです。この状態で一冬を過ごしたのですが、春になってハイバンドのコンディションも上がってきているので、30年近く使用した6エレ八木を降ろし、思いきっってワンランク上の同じクリエイトデザインの7エレ八木CL6DXXを上げることにしました。3月下旬頃に地元のハムショップに発注し、昨日4月28日金曜日の午後に無事上げることが出来ました。

6m7ele_1.jpg

今回、工事は発注した地元の業者さんにお願いしました。アンテナも50MHz6エレ八木を撤去し、7エレを新たに上げるので、既設の4エレトライバンダーを避けながら工事を行う必要があり、複数人で作業しなければ出来ない工事であったため、お金はかかりましたが馴染みの業者さんにお願いしました。

当日は13時ころから撤去作業を進め、14時すぎには新たに上げる7エレ八木の設置作業に掛かってました。

私は下ろしたアンテナの分解作業と、アンテナの方角を下から指示するのみでした。

お陰様で16時頃に全ての作業を終えることが出来ました。アンテナは予め下組作業をしてあり、テナコートやエレメントの組み立て防水テープによる養生も終えていたため、安心の工事でした。

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V型ダイポール330Vの下にあるのが、今回取り替えた7エレ八木です。新潟県内で、このようなアンテナ工事を行ってくれる業者さんは、非常に少ないのが現状です。地元にこうした業者さんがいてくれるのは、有難いかぎりです。6mバンドは私がAMで開局したバンドなので、特別な思いがあります。しばらくは、このクリエイト7エレ八木「ロングジョン」で楽しめそうです。

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アンテナローテーター交換 [アマチュア無線]

当局は平成5年春に現在のタワーKT-7N(15mH)を建ててから今まで、クリエイトのRC5A-3を使用してきました。

今までの内で7年くらいは単身赴任のため、ローテーターをほとんど動かしていない時期もありました。

また、何度かの台風襲来や冬の強風雪(時には30m/S以上のこともあり)に見舞われたときもありましたが、故障すること無く30年近く働き続けてくれました。特に何か重大な故障があるわけで無く、また、動作音も問題ありませんが、さすがに今後は何時、故障してもおかしくないので、今回、冬を迎える前に交換をすることにしました。

交換するローテーターは今までの物と同じクリエイトのRC5A-3で、昨年、オークションで手に入れた物です。中古ですが、今までのローテーターより新しい製造年度の製品を完全レストアしたもので、ほぼ新品のコントローラと新品30mのケーブル(両端コネクタ・端子付き)が付いていました。ちょうど秋の晴天が続く日があったため、「交換するなら今でしょう」と考え朝から作業を行いました。

交換作業は、タワーに設けているモーターエレベーションを活用すれば簡単にいくという情報を得ていたので、その情報から得た方法で作業を進めました。

先ず、アンテナマスト下部(ローテーター設置部分)が7m付近になるようにエレベーションのモータースィッチによる下降を行いました。その後、一番下に取り付けてある4エレトライバンダー八木のブーム・クロスマウント部分をタワー塔体にステンレスワイヤーで下がらないように固定し、マストベアリングの固定ネジを緩め、ローテーターの設置されている「トラック」のみで可動できるようにしました。

マスト固定1_1.jpg

少し判りにくいかもしれませんが、上の写真が固定した状況です。この後、ロテーターとマストを接続固定しているクランプのボルトネジを緩めて、タワー下でモーターエレベーションスイッチをゆっくりと下降方向に操作しました。あれっ ウィンチワイヤーの巻き取りテンションが緩み、トラックが下降しません。下降を中止して、タワーに登って確認するとマストとタワーを固定した部分でマスト上部がタワーに寄る形で傾いていることが判りました。そのため、マストがマストベアリングで引っ掛かりトラックが下降しないようです。傾きは相当のモ-メント荷重がかかっていて、人の手で修正は難しいと考え、急遽、近くのホームセンターから1m位のステンレスワイヤーと手頃なターンバックルを購入してきました。これらとあり合わせのUボルトを使い、ローテーター上部のマストをタワー側に引っ張り、マストの傾きを修正することにしました。マスト下部と横のタワー主材をステンレスワイヤーとターンバックルで、ある程度のテンションを付けて固定し、ターンバックルを締めていきました。すると、マストはほぼ垂直となりました。

この状態でモーターエレベーションを下降方向に操作すると、マストベアリングの引っ掛かりも外れ、トラックを下降することが出来ました。マストがローテーターから浮いたので、この状態で古いローテーターを外し、新しいローテーターを取り付けました。

マスト固定2.jpg

新しいローテータを取り付けた状態です。ローテーターのマストクランプは仮組状態でマストは浮いてます。

この状態でモーターエレベーションを少し上昇させてマストがローテータと同時に上がるのを確認してから、ローテーターのマストクランプを締めて完全固定、マストベアリングのボルトも締めて固定、作業に使ったステンレスワイヤーやターンバックルを撤去し、コントロールケーブルを接続、防水処理し、シャックに引き込み新しいコントローラーと接続、取替を完了しました。アンテナマストを運用高さまで上昇させて、シャックからコントローラーを操作、マニュアル、プリセットでの回転試験を行った結果、方位、回転速度共に良好です。今回のロテーターでは回転の基点、終点を0度、360度にしました。因みに今までの古いものは180度でした。どちらが良いかは、その時のコンディションや交信相手により、なんとも言えませんが、単に今までと違う方式を取ったというだけです。

旧RC5A3.jpg

これが今まで約30年間頑張ってくれたローテーターです。まだ、オーバーホールすれば十分使えると思います。

旧コントローラー.jpg

今まで使っていたコントローラーです。時々表示灯が点かなくなる以外は問題ありません。LED化すればいいのかなと思います。

新コントローラー.jpg

新しいコントローラーです。方向プリセットツマミの表示が違っています。

私の年齢を考えるとこのローテーターが人生最後のローテーターになるかなと思います。前のローテーター同様に故障無しで、私の寿命より元気でいてくれることを願っています。

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160mスローパーアンテナのメンテナンス [アマチュア無線]

昨年の11月頃に、タワー本体頂部から下ろすような形で、全長38mの変形スローパーアンテナを張ってみました。

ー概要図.jpg

上の図のようなものでタワー本体頂部の地上高15mで同軸ケーブル5DーFBで給電、そこから0.8mm太さのEC線を約12m鋭角斜めに下ろし、さらに26mを家の周囲に3~4mの高さに張ってあります。

こんな一見、いい加減そうなアンテナですが、ベアフット出力ではSSB、CWで国内QSOは問題無く出来ました。また、FT8では北米、ウクライナ等のDXともQSO出来ました。

春までは問題無くQSO出来てましたが、夏のある日の早朝ワッチすると、ノイズも何も受信出来なくなりました。

どうもアンテナの給電点で断線したようです。

アンテナの給電部には自作のソーターバランを塩ビで作ったケースに入れていましたが、タワーのマストをエレベーターで下ろして点検した結果、夏の暑さでケースの接合部が離れてしまい、ついには同軸コネクタと接続しているEC線も断線していることが判明しました。

給電部旧.jpg

こんな感じです。この給電部ボックスは10年以上前に別のアンテナ用に自作したもので、修復は不可能と判断しました。スローパーアンテナの場合、給電は同軸ケーブルを直付けでも問題無いようなので、給電部分を同軸ケーブル直付けで接続することにしました。

給電部_新.jpg

このような物を「製作」しました。向かって右上部ステンレス部分はタワー本体との接続します。左上部はアンテナエレメントワイヤー端に接続、下部のMコネを同軸給電コネクターに接続します。一応、自己融着テープとビニールテープで防水処理を施しました。これを今まで給電BOXが付いていた部分に取付けました。

取付けが完了したのでアンテナマストを元の高さにエレベーターアップします。エレベーターは電動モーターでアップ出来るのでスイッチをアップ側に倒せば上がっていきますが、スローパーのエレメント線や各種ケーブルが上昇途中で屋根の雨樋部分等に引っかからないように、少しずつ慎重に確認しながらアップします。給電部分が15mまで上がるとリミットスィッチが働いて上昇が止まり終了です。早速、160mバンドで受信します。昼間なのでノイズのみしか入感しませんが、ノイズレベルは正常時のレベルで問題無さそうです。VSWRをローパワー5W程で確認すると1860kHzで約1.1、 1907kHzで約1.8でしたので、これで修理は完了としました。これで今冬も夜間や早朝の160mバンドを楽しめそうです。

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弥彦山へ行ってきました [アマチュア無線]

 春先に坐骨神経痛という名の症状だったのですが、右足のハムストリング、足首上部にかけて違和感を感じ、6月には歩くと強烈に痛み出し、ついには就寝中も痛みが我慢出来ないレベルで痛み出しました。最初は筋肉痛か何かと考えたのですが、近所の整形外科医院で診てもらったところ、冒頭の名の痛みでした。病名は椎間板ヘルニアということで、3月末に無理な姿勢で重量物を持ち上げたのが原因らしく、脊髄の椎間板というものが飛び出して、坐骨神経を圧迫しているということでした。そんなことで、7月末に初めて新潟市内の病院でヘルニアの切除手術を受けました。人生初の全身麻酔による手術でした。内視鏡下の手術で施術時間も短かく、約9日間の入院でした。

今は手術の甲斐もあり、痛みも消えて歩くのに支障も無くなりました。そんなことでリハビリを兼ねて、弥彦山へ登ってきました。ただし普通の登山では無く、車でスカイラインの駐車場まで行き、そこから1.5km足らずの道程、高低差100m程を上がる「登山」をしてきました。

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車を駐車場(標高約530m地点)に駐め、ここから上がりました。弥彦山は頂上の標高が634mあり、ちょうど東京スカイツリーと同じ高さなので、VUHF帯のバンドでアマチュア無線運用を行えば、多くの局との交信が期待出来ますが、無線機は敢えて持って行きません(後述しますが理由があります)。

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こんな感じの登山道を上がって行きました。途中、下の「正規」な登山口から登っている方やスカイラインの駐車場からクライミングカー(短いケーブルカー様のもの)で上がっている方とか、平日ということもあり少なめですが何人かの方が上り下りしてました。

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頂上に着きました。先ずここにある彌彦神社の御神廟にお参りしました。ここは祀られている天香山命(あめのかぐやまのみこと)夫妻の「お墓」だそうです。上の写真向かって左の山は多宝山(634m)で頂上に新潟地方気象台のレーダー施設があります。向かって右側は新潟市内です。

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頂上付近にはNHK、民放等、新潟県のテレビ各局の送信所があります。弥彦山にはこのような無線施設が設置されているため、JARL(日本アマチュア無線連盟)新潟県支部では50年ほど前からアマチュア無線局の運用自粛を申し合わせてました。当初は50MHz帯の第2高調波がVHFのテレビ送信波に近かったり、アマチュア無線が業務用無線に与える影響を考え、自粛を申し合わせていたのだろうと思います。近年、アマチュア無線を始められた局は、この「自粛」については、ご存じ無い方がほとんどかもしれませんし、県外の方は知る由もないと思います。現在、業務局の電波環境も変わり、双方の無線機の性能も良くなっていることもあり、このような自粛規制は必要無いのかも知れませんが、私は敢えてアマチュア無線局の運用は行わないことにしてます。このような自粛規制が無かった開局当時、私は中学生でしたが重い50MHzのトランシーバーを風呂敷に包んでロープウェイを使って運び、山頂近くから運用したことがあります。さすがに飛びは良く、0エリアだけで無く、1、9、7エリアからも呼ばれました。今は運用しようと思えば、リグも軽いので簡単なのですが、未だ運用する方は少ない気がします。

50年前の申し合わせですが、「暗黙の了解」として引き継がれているのでしょうか?

短い時間でしたが、様々な弥彦山の想い出を胸にし、久し振りの弥彦山を後にしました。


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耐入力1kW油冷ダミーロードの製作 [アマチュア無線]

 今回、ローカル局の方に1kW入力が可能なダミーロードの製作を依頼されましたので、作ってみました。

自局用に作った物は以前ここで紹介したとおり、耐入力100W程度の無誘導抵抗を使ったものでしたので、今回、同じように無誘導抵抗を使って製作すれば確実に出来ると考えました。しかし新品は見つからず、ヤフオクを探してみると中華製50Ω200Wの無誘導抵抗の未使用品が1個だけ見つかりました。オークションは価格が上がることも予想されたり、落札出来ないこともあるため諦めてしまいました。結果的には1kΩ5Wの金属皮膜抵抗を20本並列に接続し、50Ωとすることにしました。

1_1kx20.jpg

このとおり、先ず、20本の抵抗を直径50mmの円形状銅板上下で挟むように、それぞれ並列に100W程度のハンダ鏝を使って接続しました。収容する容器として、ホームセンターで塗料を薄めるのに使う約3リットル容積の円筒状の缶を買い求めました。これにM型のメスコネクタ-と冷却油が暖まった時の圧力ベント栓を取り付けます。

2_MCN_Air.jpg

M型コネクタは固定するために、径に合ったスプリングワッシャーを用います。ベント用の栓は、ホームセンターでいろいろ探してみましたが、既製品でぴったりのものは無かったので、自転車用タイヤの空気入れのパーツを買い求めて加工しました。

4_CableKanag.jpg

M型コネクターとダミー抵抗を接続する8D-2Vケーブルです。上がコネクタ側で下がダミー抵抗側です。またダミー抵抗を固定するために2個の銅板を使うことにしました。それぞれを100Wのハンダ鏝を使い接続加工します。

5_Jissou.jpg

それぞれを、このように接続加工しました。左下はベント用の栓です。

この状態で大まかな特性を測定しました。

6_1850SWRnonOil.jpg

一番低い1.85MHzのSWRです。当たり前ですが良好です。

7_52mSWRnonoil.jpg

50MHz帯のSWRです。全く問題ありません。

次に100WのCWで30秒間ほど連続で負荷試験を行いました。抵抗部分は熱くなりましたが触れないほどではありませんでした。特に問題は無いようなので、容器に油を充填します。アマチュア的には、サラダ油とかエンジンオイルを使う方もおられますが、私の場合は以前に使っていて、未だ十分余っている絶縁高圧トランス用オイルがありましたので、それを充填しました。手持ちのダミーロードでも最初はエンジンオイルを使ったのですが、熱の対流が悪く、長い時間リニアアンプの試験を行うと缶が部分的に熱くなりました。思い切って絶縁高圧トランス用オイルを購入し、オイルを入れ替えてみると熱の対流が良くなり、部分的に熱くなることは無くなりました。

8_OilIN.jpg

こんな感じでオイルを充填しました。


10_51mSWRoilIN.jpg

50MHz帯におけるオイル充填後のSWRです。特に問題はありません。

11_145mSWRoilIN.jpg

144MHz帯におけるSWRです。実用上は使えますが、ここまでが限界と考えられます。アンテナアナライザで測定した結果、144MHz帯以上では容量性のリアクタンスが増加してました。

12_Kansei.jpg

オイルを充填して完成した油冷ダミーロードです。ハイパワーの電力では温度が上昇し、オイルも膨張したりしますので、ベントの黒いキャップを外して圧を外へ逃がします(因みに自局用に作ったダミーロードでは、M型同軸

コネクターが4箇所のネジで取り付けるタイプで、圧はネジの間隙から逃げているため、ベントは用意しておりません)。14MHz、200Wで数秒の断続で5分間程のCWによる負荷試験の結果、缶全体の温度上昇は手持ちの1kW耐圧のダミーロードと遜色なく、SWRの変化も認められませんでした。ごく短時間の1kW入力なら十分大丈夫そうなので、近々、ローカル局に渡す予定です。


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